Works
トオトウミ チェア・ベンチ

デザインコンセプト|Design Concept

「トオトウミ・チェア」「トオトウミ・ベンチ」は、かつて「遠江(とおとうみ)」と呼ばれた静岡県西部において、この地域の産業と結びついたデザインとして名付けられました。「遠江」とは、淡水湖である琵琶湖を有する「近江」(滋賀県)に対して、浜名湖を有する令制国として都からの距離を示して名付けられました。静岡県西部は自動車、二輪車、楽器などの製造業に加え、林業が盛んな地域であり、鉄と木はそれらの産業と結びついた素材です。

素材|Material

座面や背板に用いた天竜杉は、吉野スギ、尾鷲ヒノキとともに「日本三大人工美林」の一つです。天竜杉は、杉材の中でも脂身が強いため耐水性が高く、赤みが強い特徴を持ち、色味としても手触りとしても魅力的な地元産の材料でした。産業としての林業が活力を失いつつある現在、県土の64%が森林で、そのうち72% が私有林である静岡県では、所有者による整備が行われずに荒廃が進み、対策が求められています。外材の価格低下により国内産材を用いることはコスト的に厳しい状況でしたが、地元・遠州の製材業者の協力のもと、完成に至りました。

ディテール|Detail

チェア・ベンチの脚部は、丸鋼13Φおよびフラットバー厚4.5mmでフレームを形成し、ブレースとして丸鋼9Φを用いました。丸鋼、フラットバーとも、黒皮材を用いました。座面・背板は天竜杉厚30を用い、座面はチェア、ベンチ背ありともD350 mm、ベンチ背なしD200 mmで、D350 mmの材は2枚を剥いでいますが、赤身と白身のコントラストが生まれました。チェアの背板は脚部上部から持ち出した2本の丸鋼に差し込む単純なディテールとしました。ベンチの背板は、座面底部のフラットバーに直交して取り付けられたブラケットから持ち出した2本の丸鋼に差し込むディテールとしました。

ベンチの座面底部コーナーは面取り12mmとして、軽快な印象を与えます。一方、チェアの座面は、面取りせずに杉材のボリューム感を見せています。鉄、杉ともに、1本1本、一枚一枚の表情が異なり、ムラ感のある素材感を活かし、塗装は含浸系の透明色を用いました。

仕様|Specification

名称金額サイズ(mm)木部鉄部
トオトウミ・チェア¥45,000+taxW350×D350×H805
(SH450)
座面・背板とも天竜杉厚30+木材保護塗料(キシラデコール)脚部フレーム:丸鋼13Φ、フラットバー:厚4.5、ブレース:丸鋼9Φ
トオトウミ・ベンチw1300(背有り)¥67,500+taxW1300×D350×H805
(SH450)
同上同上
トオトウミ・ベンチw1500(背無し)¥52,500+taxW1500×D200×SH450座面:天竜杉厚30+木材保護塗料(キシラデコール)同上
トオトウミ・ベンチw1000(背無し)¥48,000+taxW1000×D200×SH450同上同上

クレジット|Credit

※天然木を使用しているため、商品の色・風合いは個々には多少のばらつきがございます。※ご注文をお受けしてからの製作のため、数量に応じてお届けまでにお時間を頂戴いたします。※ご発注後のキャンセルはお控え下さいますようお願い申し上げます。

図面|Drawing

制作風景|Making